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Number 258
夏休み番外篇(その2) 「音楽と珈琲と古本の旅」
8月末の棚卸しが終わった後、9月に入ってすぐにタイからの荷物が届き入荷作業をし、9月最初の展示販売会の出荷作業と続き、怒涛の9月第1週が終わった。
というわけで、週末は気分転換に旅に出た。
まず、毎年この時期に福井県越前市(旧武生市)で開催されている「武生国際音楽祭」のコンサートを聴きに行く。
以前は毎年のように通っていたのだけれど、実家の事情やらコロナ禍やなんやかやで6、7年ぶりくらいと思う。
「武生国際音楽祭」は世界的な作曲家・細川俊夫さんが音楽監督をつとめる現代音楽を中心とした日本ではユニークな音楽祭。
世界や日本で活躍する一流の演奏家が集う、国内ではあまり知られていないけれど、海外ではよく知られている(らしい)音楽祭。
【「武生国際音楽祭2024」の会場、越前市文化センター】
音楽祭最終日9月8日のコンサートを聴く。
北欧出身のギタリスト、Jacob Kellermann(ジェイコブ・ケラーマン)の演奏で、細川さんが編曲したギター独奏のための「日本の歌」(全12曲)から抜粋で7曲演奏された。
「さくら」「通りゃんせ」「夕焼け小焼け」など、よく知られた童謡や唱歌を編曲したもの。
箏の響きのように聴こえるところもあり、繊細で美しい演奏だった。
ほかに、フルートとの二重奏で、細川さん編曲の「五木の子守唄」、ピアソラの「タンゴの歴史」より2曲が演奏された。
久しぶりに「武生国際音楽祭」で世界最先端の演奏家の生の演奏が聴くことができて幸せな時を過ごせた。
【北欧のレーベル「BIS」から発売された、ジェイコブ・ケラーマンの CD「Awakening (目覚め) ~細川俊夫ギター作品集」。ジャケット中開きに武生国際音楽祭での写真が使われている。】
【武生の古刹「引接寺(いんじょうじ)」】
【引接寺の「石大仏」】
コンサートが終わったあと、この日のうちに武生から金沢へ向かう。
北陸新幹線が金沢から敦賀まで延伸されて、この区間はJRから第三セクターに移管されたので、それまでは京都から武生や金沢へ行くのは特急一本で行けたのが、いまは敦賀で乗り換えなければいけないので、かえって不便になってしまった(新幹線は料金高いしね)。
というわけで金沢まで三セクの各駅停車を乗り継いで行った。
【三セクのローカル駅になってしまった武生駅は閑散としていた】
金沢駅に着くと、ここも京都同様、インバウンドの観光客などでごった返していた。
まず、金沢駅から歩いて15分くらいの雑貨屋さん「collabon(コラボン)」へ。
金沢ではここだけでしか買えない(たぶん)、「二三味珈琲」の珈琲豆を買う。
「二三味珈琲」は奥能登・珠洲市で焙煎とカフェを営んでいて、今年1月I日の能登半島地震で被災されたが、いまは焙煎もカフェも再開されてるそう。
あと、本物の珈琲豆から型をとり真鍮に漆を施した「珈琲豆ブローチ」を購入。
売上の一部を二三味珈琲に届けて能登半島の復興に役立てるという。
【金沢の雑貨屋さん「collabon(コラボン)」】
【「二三味珈琲」の珈琲豆4種】
【珈琲豆ブローチ】
【金沢の新堅町商店街のはずれにある古本屋「オヨヨ書林」にも行った。】
【金沢・香林坊にある「変なホテル」に泊まった。フロントで恐竜がお出迎え。】
翌日、兼六園へ朝の散歩に行く。
金沢も日中は暑かったけど、朝は幾分涼しかった。
京都では蝉より虫の声をよく聞くようになったけど、金沢ではまだミンミンゼミやツクツクボウシがよく鳴いていた。
朝の光がとても綺麗だった。
【朝の兼六園】
それから、浅野川を渡ってひがし茶屋街の近くにある、古本カフェ「あうん堂」に行く。
ここに来たのは10年ぶりくらい。
午前中、お客は僕だけだったので、二三味珈琲の豆を使った珈琲とチョコレートケーキをいただきながら、店主ご夫妻といろいろお話ができて楽しかった。
今年でお店が20周年だそうで、以前お店を訪れたことのある作家・五木寛之さんとの交友などのお話を楽しく聞かせていただいた。
【Books & Cafe「あうん堂」】
【「あうん堂」で二三味珈琲をいただく】
【「あうん堂」20周年記念のポストカード】
【「あうん堂」で買った本とエコバッグ】
【浅野川】
帰りは疲れたので、金沢から敦賀までは各駅停車の新幹線「つるぎ」に乗り、敦賀から京都まで湖西線経由の新快速で帰ってきた。
充実した「音楽と珈琲と古本」の旅だった。
【金沢駅から北陸新幹線「つるぎ」に乗る】
【京都に帰ってきた。お疲れ様でした。】
【「二三味珈琲」の珈琲豆と「珈琲豆ブローチ」を身につけてご満悦の筆者】
<関連記事>
「珠洲と復興し再起の一杯を 二三味珈琲カフェ」(1月20日付 中日新聞)
https://www.chunichi.co.jp/article/840478
(スタッフ名人)
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