ガイアシンフォニーを観て、うさとの服に思うこと | Usaato うさと

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Number 275

ガイアシンフォニーを観て、うさとの服に思うこと

 

先日、映画 ガイアシンフォニー第3番をみました。

 

(ガイアシンフォニーは、龍村仁監督によるドキュメンタリー映画で1〜9番まであり、地球を一つの生命体として捉えるガイア理論に基付いており、環境や人間の生き方について深く考えさせられる内容です)

 

前回見たのは25年ほど前。

この映画に出演予定だった、写真家の星野道夫さんが、

映画の撮影に入る直前に熊に襲われて亡くなるという衝撃的な始まり。

 

その死を中心に構成された映画で

私は当時星野さんを知らなかったけど、

何の前情報も無しに見たために、涙、涙のえらい目にあった。

 

この映画には先住民がたくさん出てくる。

星野さんと親交のあった人たち。

その人のつながりで映画は展開していく。

出てくる人の言葉は、20代の頃の私にとても響いた。

 

星野さんの世界観にどっぷりハマり、

神話や伝統に興味をもち、

ネイティブアメリカンや海洋民族のことを調べたり学んだりした。

 

星野さんの友人、

ボブサムさん来日時は神話を聞きに行き、

ハワイ伝統の航海術で太平洋を旅したホクレア号が日本に寄港したときは横浜まで見に行った。

 

その影響でハワイなど南の島に惹かれたし、

これだけが理由じゃないけど、小笠原に住んだりもした。

 

うさとにかかわるようになってからは、

映画で歌が使われていたスーザンオズボーンさんには何度がお会いできる機会もあり、今回、流れてくる歌声も懐かしく聴いていた。

 

ここまで振り返ってみると、、

この映画はめちゃくちゃ自分の人生に大きな影響を与えてくれてたと思う!

 

 

【当時、小笠原にて】

 

 

感想としては、

まだ自分が死に触れる経験が少なかった当時は、

ただひたすら死を悲しんで泣いていたけれど、

その後、兄や父や大切な人が亡くなる経験を重ねて、

死は終わりではないし、必ずしも悪いものではないと思うようになり、

今回は前回のように涙涙、とはならなかった。

 

どちらかというと今回は、

ハワイの航海術の話が響いていて

 

戦後のハワイの教育は、ハワイの人達の文化を教えず、

それで育った若者たちは大人になってから、

5000年前からタヒチとハワイを行き来していたという

自分達の先祖の独自の航海術や文化をとりもどしていったという姿を、

なんとなく今の日本を重ねてみていた。

日本も今、なんとなく、岐路にたたされている感じがしているから。

 

航海術の話は

伝統は一度失いかけても、完全に途切れてなければ、誰かの情熱で、取り戻すことができる可能性を見せてもらった。

それはとても大変なことやったろうけど、そこには見えない人たちの応援も含む、勢いや情熱で進んだに違いない。

 

 

 

伝統や技術は、一度途切れてしまったら

復活させるのは難しい、ということは

うーさん(うさとのオーナーデザイナーさとううさぶろう)からも聞いたことがあった。

 

例え、やり方が映像や文献で残っていたとしても、

一度やめて生活習慣が変わってしまえば

素朴であるものほど再び産業として始めるのは難しいかもしれない。

(お金が儲かる、とか、機械で簡単にできるものの方が選ばれるから)

また、人の意識にその大切さやスピリットが残っていないと、その価値はわからないのではと。

 

 

 

 

だからこそうさとの布も、

継続してゆくことは大事だと思っているし、

個人的には大袈裟でなく

地球の宝だと思ってる。

 

 

 

 

このような、

素朴な織機で織られたざっくりとした手織布を使った服を作っているところは他にほとんど無いと思うし

 

たくさんの方が、

 

気持ちいい

脱げない、

 

と言ってくださるのは、

うさぶろうのデザインだけではなく、

作られる工程にもある、と私は考えていて、

 

大袈裟かもしれないけれど、

布だけじゃなくて

うさとの服の作られ方や

コーディネーターさんが販売する方法など、

このやり方が、この先の世の中に続けていくことができるのかということもすべて含んで

 

”うさと”はできている、と

私は考えている。

 

この先、うさとも

時代が移り変わる中で、

変わっていくところ、変えちゃいけないところ。

 

それをよく考えていく必要があると思う。

 

 

(スタッフ 加藤)

 

 

 

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うさとの服と長く付き合う方法を、生産背景を交えて書きました。

うさとの服は、一生ものじゃありません。

 

 

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